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5月, 2020の投稿を表示しています

うつの回復過程~その5・社会復帰編~

●前回までのおさらい。 長い療養期間を経て、体が動かせるようになってきました。 食事や運動、睡眠等も整ってきました。 まだ体調が優れない日もあるかもしれません。 でもそろそろ、お家での療養から次のステップに移りたい・・・ そんな気持ちがわいてきた方に今回の記事をお読みいただければと思います。 まだその段階に至っていない方には、これまでの 『うつの回復過程』 『うつの回復過程その2』 『うつの回復過程その3』 『うつの回復過程その4』 上記の記事をご覧の上、ご自身の心と体のリハビリに専念くださいませ。 ●まずは自分の体力と調子のムラを理解しましょう 自宅療養から次のステップに移るにあたっては、この体力と調子のムラが 次のステップを選択する上での重要なカギとなります。 ①今現在、一日8時間、週5日働ける体力がありますか→Yes       ↓NO ②過去に一日8時間、週5日働いていた期間が少なくとも  直近で5年以内に1年以上ありますか?       →Yes       ↓No ③時間や日数の都合上フルタイムで働く事は難しくとも  短い時間や少なめの日数で働いていた期間がここ5年以内にありますか?→Yes       ↓No ④お仕事のブランクを問わず、定期的にデイケアや施設等で訓練を  受けてきた経験がありますか、あるいは今も続けていますか? →Yes       ↓No さて、ここでフローチャートのように、Yes,Noと整理をしてきましたが①でYesだったらフルタイムで働けます、②でYesだった方にはこう・・・という話をしたいわけではありません。あくまで 客観的にご自身の体力を 把握するための自問自答を、こうした形で整理されることを、お勧めしたいのです。 質問項目は変えてみても構いません。 例えば 「自転車で1時間程度移動できる体力がありますか?」 「1時間程度の簡単な作業課題に集中して臨むことができますか?」 また、就職等を考えていらっしゃるのであれば必ず主治医とご相談ください。 このようにして現状のご自身の体力面について分析できたら、次のフェーズに進みましょう。 ●働き方の選択肢を知る 高校や大学を卒業して、就職してずっと同じ環境で働いてきた、という方にとっては社会...

うつの回復過程~その4 続・不調の時の対処方法を知ろう~

   『不調の対処方法について詳しくお伝えします』 ~前回のおさらい~ ・意欲がわいてきたらご飯と運動と休息を大事に ・栄養バランスのコツは「まごにはやさしい」 ・日光とタンパク質と睡眠は全部回復につながる ・交感神経と副交感神経のバランスととのえるべし こんなお話をしてきました。 最後、駆け足で不調の時の対処法についてふれましたが 今回はもう少しここを掘り下げていきたいと思います。 ④-4” 続・不調の時の対処法を知ろう メンタルが不調になるきっかけには様々な要因があります 。 ・天候 ・気圧 ・気温 ・体温の変化 ・運動に伴う心拍数の変化 ・血糖値 ・空腹 ・排せつ ・過集中等に伴う神経過敏 ・ライフイベント ・精神的ストレス ライフイベントや対人ストレスはなかなか避けられないものの 一方で自覚しやすい不調のトリガーだと思います。 ところが自覚しにくい不調のトリガーというのがあります。 ●気圧の変化 ●体温や体内の血流や血糖値等のバランスの変化 ●感覚過敏 まず、私が最もTwitterで皆さんに呼び掛ける気圧のこと。 実際、気圧の変化が体調に影響していると自覚している方 どれくらいいらっしゃいますか?? 100人いて、1人いるかいないかくらいかな?? 「あ~今気圧あがってるなぁ」「お、下がり始めたか」 なんて敏感に感じ取れる方は、逆に相当生きづらいと思います😅 気温の変化は暑さ寒さとして感じられますし、天候の変化も 見ればわかる。湿度は、敏感な方だと肌や髪、臭い等でわかる 場合もありますね。 まず、例えば夏と冬では人間は基礎代謝が変わってきます、 というお話をしたら、ピンとくる方も多いでしょう。 寒い冬は体温を保持するために脂肪を蓄えようとしますし 暑い夏は汗をかくことで体内の熱を発散させようとする。 人間の体は常に「活動をするのに最適な状態」であろうと働きます。 つまり、人間の体は365日24時間休まず 暑さ寒さ、湿気や気候、血圧や血糖値等・・・etc 体の中と外の情報を収集し、それにあわせて調整をしているん です。 極端な例を挙げれば、富士山の山頂とふもとでは気圧が変わります。 酸素の量が違う、空気の多さが、密度が違う。 これは、...

うつの回復過程~その3~

『うつの回復過程~その3~』 ④-3 回復の為にだいじなこと 前回のブログで、うつの回復には下記の5つが大事だとお伝えしました。 ①栄養バランスの取れた食事 (たんぱく質を中心に) ②睡眠と起床の生活リズム (日光を浴びて) ③有酸素運動 ④適度な脳への負荷と休息 ⑤マインドフルネス この5つについて順番に解説していきたいと思います。 ①栄養バランスについて まずはみなさん、うつ病の回復とは「脳神経の回復」に他なりません。 ということは、体を修復させるために必要な材料=食事が必要です。 ここで主に必要な栄養素について列挙していきます。 ・オメガ3脂肪酸(EPA、DHA、αーリノレン酸) ・タンパク質(トリプトファン) ・ビタミンB群(B1,B2,B6,B12) ・ビタミンD ・ミネラル(葉酸、鉄分) ふむ・・・これらの栄養素を意識して毎日ご飯・・・・😒 とれますか? 難しいですよね。 ただ、思い返してみてください。 うつ病発症前の食生活。バランスよく取れていましたか? 多くの方が実は、 「仕事が忙しくて食事が偏っていたな」 とおっしゃるでしょう。 うつ病はストレスが原因だったり過労が原因で発症する、 と多くの方が考えています。 もちろん、私もそれは否定しません。 ですが、その発症する前段階で実は多くの方が 「セルフネグレクト」 に陥っていたはずなのです。 セルフネグレクトとは、自分自身のメンテナンスを怠り 疲れているのに休みを取らなかったり、食事も満足にとっていなかったり お風呂もシャワーだけで済ませていたり、部屋が散らかってくつろげなかったり ・・・・・ これを聞くと「ドキッ」としませんか? つまり毎日の生活の中で自分自身のケアを怠り続けた結果、 心と体が回復する力や材料を失ってしまっていった・・・ セルフネグレクトがうつ症状の背景に潜んでいたのです!! だから改めて栄養バランスの良い食事を回復期には特に意識してください。 とはいっても、なかなかまんべんなく栄養素を摂取するのは難しいでしょう。 そこでこの言葉を覚えてください。 【 まごにわやさしい 】 ...