スキップしてメイン コンテンツに移動

ラジバンダリ―じゃない、バウンダリーだってばよ!

|
|
|
|
|
|
|
|
|
|
          |        あなた
|
|
|
|
|
|
|
|


「今ここにあるのがあなたと私のバウンダリーです・・・」






冒頭から意味不明ですみません、SUNNY DAYSカウンセリングルームです。

今日はバウンダリーについて解説していきたいと思います。




以前Twitterでも少し触れましたが、バウンダリーとは「境界線」


それも「心の境界線」あるいは「自我の境界線」のことです。





●バウンダリーとはATフィールド?

心の境界線であるバウンダリーは、心のコンディションや個人の性格等により

強弱みたいなものがあります。

エヴァンゲリオンのATフィールドを(わかる方は)イメージしてみてください。



ATフィールド全開bot (@ZN5iIM17VlA7E6i) | Twitter


おそらくエヴァンゲリオンをご覧になった方は

ATフィールドとバウンダリーの関連性に

ピンと来られる方もいらっしゃるのではないでしょうか。

ATフィールドとは「相手を拒絶」し
「自分を守ってくれる」領域ですね(ざっくり)



思春期の子どもたちである主人公シンジくん達は未知の怪物、使徒を相手に

このATフィールドで自分の身を守りながら戦うわけですが・・・

この使徒を試しに「親」に置き換えていきましょう。



すると、思春期の子は親から心理的に自立をするために反抗期を迎えます。

反抗期の子はATフィールドを強く展開して親を拒絶する事で、自分を保とうとします。

それまでは親の保護下にあり守られていた世界から、一人の人間として親元を離れた自分だけの心を持ちたくて、反抗する・・・。


こうして、自分と自分でない存在とを心理的に距離を置いた上で



『自分は自分である事を確認し続ける
その作業を繰り返す事で自分を形作る』


これが思春期における心の課題です。

その課題を乗り越え、健康な「自分」の枠組みができると

それが「バウンダリー」となります。


親と自分は違う人間、友達とは年齢が近いけど性格は違う、先生は・・・等と意識的にも無意識的にも繰り返し考える中で「自分」ができあがります。


ところがこうしてせっかくできあがった「自分」もその後の色んな人生の危機的な状況を繰り返す中で形が変わったり、時にはその境界線が揺らぐことも、場合によっては弱くなることもあるのです。




●バウンダリーが弱まるとどうなるの??

先ほども申し上げた通り、「自分と他人との心の境界線」であるバウンダリーは

時として弱くなります。

失恋だったり、大切な家族とのお別れだったり、職を失ったり・・・

人生山あり谷ありの中で、いつ何時でも心を強く保っていられるなんて方は

そうそういらっしゃいません。スポーツ選手でさえ自身の成績に一喜一憂するのです。



じゃぁ、バウンダリーが弱くなるとどうなるか・・・



またしてもエヴァンゲリオンのATフィールドをイメージしてみましょう
(またか)


サモンズボード】第9の使徒の評価と使い方 - GameWith


敵の使徒にATフィールド(心の境界線)が浸食されている状況です。

自分を守ってくれていた心のバリアが破られて、むき出しの生身の自分に

敵意が、恐怖が、あるいは不安が襲ってきます・・・

敵の使徒は何を考えているのかはわかりません、でも


「自分の心と体と命の安全が脅かされる!!」


この状況をポジティブに受け止められる方はいないでしょう。


つまり、バウンダリーが弱っている状況においては


他人の行動や言動に対して
  不安や恐怖や敵意を感じてしまうのです!



この話の結論はバウンダリーが弱いのが悪いとか、だからこそ心を強く持て!

という話ではない事をあらかじめ申し伝えておきます。


むしろそれが自然な心の在り方なのです。

バウンダリーが弱っている時には、人間は命を守る為に回避行動を取るように

脳がプログラムされている、だから不安や恐怖を感じるようにできています。

その不安や恐怖を感じないようになってしまったら、逆に人間として今度は

別の何かがバランスを崩してしまう、そのように人間の脳はできています。


例えば高所恐怖症という高いところに恐怖感を感じる方がいます。
人間として高いところに恐怖を感じるのは自然な事だけれども、
ガラス張り等ある程度安全が確保されているにもかかわらず恐怖
で何も手につかないとなると、日常生活に支障をきたすレベルですね。
一方で、高所平気症という症状も存在します。本来であれば恐怖を感じるべき
高い所に何も恐怖を感じない。
一見するとその方が良さそうにも見えますが、実は
「恐怖を感じない」がゆえに命の危険を感じるはずの場面でも危険な行動をしてしまう。
こうなると、人間の機能としては少しアンバランスな感じがしますね。


だから恐怖も不安も感じることは生き物として適切な反応なのだとご理解ください。




●なぜ今バウンダリーの話をするの?

ここで本題です。


なぜ今「バウンダリー」の話をするのか、と言いますとまさに今!


世界中の人類のバウンダリーが弱まっている時期


だから、です。

そう、新型コロナウイルス(COVID-19)の影響で


「自分は感染してないかな?」「うつすなよ頼むから」
「マスクどこ行ってもないじゃん、困るよ!」「買い占めふざけんな!」
「もう生活していけないよ・・・」「仕事どうなるの・・・」


と不安も心配も怒りも、あらゆるネガティブな感情がうずまいています。

こんな時、自分のバウンダリーも相手のバウンダリーも弱まっています!!

お互いに、心の境界線が弱っているんです。



これが通常健康な人同士の心のバウンダリー。





バウンダリーが自分だけ弱っていると、こんな感じ・・・

自分の心が他人にも浸食されてしまっています。

他人の怒りとか不安にあてられて、自分自身まで怒りや不安の気持ちになってしまう。


そんな状態です。


そして、自分も他人もバウンダリーが弱っていると・・・



お互いの心の境界線が不明確ですね。

こうなってくると、相手も自分もお互いに感情が影響しあって、

怒りに対して怒りで反発しあう、あるいは不安と不安が連鎖する


恐怖がまた次の恐怖を呼ぶ・・・


これが、1対1ではなく日本中、世界中で起きてきます。


みんながネガティブな感情の渦に飲み込まれていく負のスパイラル。


これが、今日本で、世界で起きていることです。


そりゃ不安になるよ、誰もこの病気の事知らないもの!


かつてエイズが不治の病と言われていたように、治療方法が見つかっていない、

検査も確実じゃない、症状についても色んな情報が飛び交っている・・・


不安なのは当然です、心配なのも当然です、

だってみなさん人間だから、生き延びる為にその不安を感じているんだもの



●大事な事

その不安を、「ご自分の不安として受け止めてください。」

その心配を、その怒りを、「ご自分の感情として受け止めてあげてください。」


今は世界中みんながバウンダリー弱ってます。

だから周りのひともまた他の人から感情の影響を受けています。


そんな中であなたの心と体の健康を保つためには

ご自分の感情や考えと、他の人の感情や考えと、区別がついているか

自問自答をしていただきたいのです。

もし、今

「ほかの人の感情に当てられてるなぁ、影響受けてるなぁ」

って感じていたら、ちょっとひとと距離を置いてみたり

SNSとかだったらしばらく寝かせてみたりして

ちょっと〝ほかの人の考えや感情から物理的・時空間的に距離を置いて”みてください。

そして〝自分と向き合う時間を意識的にとって”みてください。

例えば読書をする、音楽を聴く、日記を書く、ヨガや深呼吸の時間を取る・・・


こんな風にして、自分の時間を大切にしてあげる事で

「自分」の心が守られて、安全を感じられると健康なバウンダリーを取り戻せます。


世界中が不安に包まれている中、


どうかご自身の心と体を大切にしてあげてください。




コメント

このブログの人気の投稿

うつの回復過程~その6・気を付けて、かれらはいつもそばにいる~

前回までのおさらい。 苦節の就職活動を乗り越えて、ついに念願の社会復帰を果たしました。 ここから以前のようにバリバリ働くぞ! そんなあなたにお読みいただきたいのが今回の記事です。 社会復帰の段階に至っていない方には、これまでの 『うつの回復過程』 『うつの回復過程その2』 『うつの回復過程その3』 『うつの回復過程その4』 『うつの回復過程その5』 上記の記事をご覧の上、ご自身の心と体のリハビリに専念くださいませ。 ●長く安心して働き続けるためにできること 就職できた、自分の居場所が見つかった・・・ とても嬉しい事ですね。 でも実は、一つ知っておいてほしいデータがあります。 精神疾患の方が1年後に職場定着している確率… なんと 50%未満 です。 (2017年独独立行政法人高齢・障害・求職者雇用支援機構 障害者職業総合センター発表) 半数以上が1年以内に離職しているわけです。 それだけ、精神疾患の方の再就職には多くのリスクがあるといえます。主な要因として考えられるのは下記のポイントでしょうか。 ・慣れない職場、人に囲まれる中で不安感が増大 ・脳機能低下に伴う業務上のミスとそれに付随する自責の念 ・回復の状態を見誤った時期尚早な再就職 ・職場との相互理解がうまくいかず、安心して働けない ・適切な配慮が得られない ・就職直後から頑張りすぎて再び過負荷の状態に陥る ・ふとしたきっかけから症状が悪化する ・休みがちになる事や配慮してもらう事へのうしろめたさを感じる ・周囲に適切なヘルプを求められない ・会社からの期待を過剰に大きなものと受け止めてしまう ・仕事の後交感神経が活発な状態から切り替えが付かず寝不足になる ・生活リズムの変化に対処できずセルフネグレクトに陥る ふむ、枚挙にいとまがありませんね・・・ さて、これらのリスクをあらかじめ念頭に置いた上で、どうすればそのリスクと向き合い、うまく対処をしながら、長くその職場で活躍できるでしょうか。いくつか使える資源について整理していきましょう。 ●定着支援事業 定着支援事業とは、就労支援系の福祉サービスの一つです。 主に『就労移行支援事業所』と呼ばれる福祉事業所が実施しています。 そのサービス内容は、 『 ...

カウンセリングの治療効果ってポーションより効果あるの?

『カウンセリングってポーションより効くのかい?』   ●そもそも話をするだけで治療なんてできるのか?? 多く の方がまず最初に疑問に思われるポイントだと思います。 例えばひとに愚痴をはけば気が楽になる、という体験は皆様思い当たるでしょう。 だったらわざわざお金払って話聞いてもらう必要ないじゃん!! おっしゃる通り、『愚痴をはいて楽になる』程度の事であれば 『お金払って時間を割いて専門家に話をするまでの価値もない』のです。 もしあなたが過去に心理相談等を受けてそのように感じられたのであれば 「その時間とお金を割くだけの価値をカウンセラーが提供できていなかった」 か あるいは 「わずかな時間であなたとカウンセラーとの間で共有すべき問題が解決できた」 ためにそれ以上の継続をあなたが必要としなかったか このいずれかだと私は推測します。 場合によっては3つ目の 「あなたがその問題を解決することをこれ以上望まなかった」 というケースもありますが。そこはまたいずれ。 アドラー心理学について広めたかの 「嫌われる勇気」 という本を読んでいただけると 参考になるのではないかと、あらかじめお伝えしておきます。 ●お金、時間、場所・・・ 「たとえば、君が夕方の4時に来るなら、ぼくは3時からうれしくなってくる。  そこから時間が進めば進むほど、どんどんうれしくなってくる。  そうして、とうとう4時になると、もう、そわそわしたり、どきどきしたり。  こうして幸福の味を知るんだよ!でも、君が来るのが行き当たりばったりだと  何時に心の準備を始めればいいのか、ちっともわからない・・・・   ならわし って、大事なんだ。」<サン=テグジュペリ『星の王子さま』より> これはキツネが星の王子さまに「時間」と「場所」と「約束」が ひととひととの関係を築くうえでとても大切なポイントになることを 教えている場面のキツネのことばです。キツネはこの3つを総じて 「 ならわし 」という言葉で表現していますね。 カウンセリングが治療効果を発揮するためには、 キツネの言ったこの「 ならわし 」が深く関係してきます。 カウンセリングは日...

うつ病の回復過程について

今回はうつ病の回復過程についてお話をしていきたいと思います。 ここで触れるのは、うつ病に限らず気分変調性障害や双極性障害も含めた 精神疾患のうち「気分障害」に分類される疾患の回復過程についてのお話です。 統合失調症や人格障害、物質障害、発達障害、恐怖症等その他の疾患の回復過程は また異なってくるかと思いますので、その点はご留意ください。 発達障害については、その研究史から最新の研究のお話まで 語りだしたらキリがなくなるほど私は 発達障害マニア ですので(笑) また近いうちにお話ができればと思っています。 ①発症 意外と当人は通院して診断が出るまで「抑うつ症状が出ていた」と気づかない方が 多いのですが、振り返っていただくと実は下記のような兆候があったはずです。 ・物忘れが多くなる ・注意力が低下する ・簡単な計算などができなくなってくる ・一度に複数の事をしようとすると、どれかが抜け落ちる ・人から言われた話が頭に入ってこなくなる ・気づかないうちに体のあちこちにあざや傷ができている ・車の運転などに怖さを感じるようになる ・イライラしたり涙もろくなったり感情が不安定になる ・日常生活当たり前にこなしていたことがだんだんとおっくうになる ・ごはんを食べなくてもいいような、むしろあまり食べたくない気持ちになる ・家に帰っても仕事のことが頭から離れずずっと考えが止まらない ・先の事を考えすぎて不安になる ・体が重だるく感じる日がある ・悪夢を見る頻度が多くなった ・なかなか寝付けなくなった ・夜中に途中で起きる事が多くなった これらは 「ワーキングメモリーの低下」 「空間認知機能の低下」 「セロトニン、ノルアドレナリンなどの脳内伝達物質の分泌バランスの乱れ」 「上記の乱れに伴う意欲減退、食欲減退」 「睡眠障害」 といった症状に該当します。 この時点で起きている 「食欲減退」「睡眠障害」 「お風呂めんどくさい」 この3つがこの後に症状を悪化させるやっかいな症状です。 だって、考えてもみてください。 人間の体って、「食べたごはん」でできているんです。 ごはんから栄養をもらって、その栄養で 消耗したエネルギーや傷ついた体を回復する。 そして、眠っている間に体と脳を...